日本では、有名私立や国立の小中学校(高校)のお受験がありますが、オーストラリアでは、受験がありません。
では、受験が無いのに、どのようにして生徒を選ぶのか?
面接で選ぶんでしょ?
はい。私も最初はそう思いました。
しかし、面接も関係ないのです。
では一体、どういう基準で入学できるのか?
それは、申し込み順です。
・・・・・・
え??
それなら、学力が高いと言われている学校でも、申し込んでおいて順番がくれば、
学力が低い子でも入学できるって事?
はい、基本的には、そうです。
と、言いたい所ですが、カトリック系の学校などで、基準が違う所もあります。
それでは、実際の体験談を元に、説明しますね。
オーストラリアの私立中学高校は、受験が無くて申し込み順
オーストラリアでは、日本でいう中学生からが、中高一貫のハイスクールとなります。
一般的に私立学校は、キリスト教系の学校で、カトリックかアングリカンです。
カトリック系の学校は、アングリカン系(有名私立が多い)に比べてリーズナブルです。
学校にもよりますが、小学校なら入学時が年間2千ドル位からで、学年が増える毎に1千ドル位づつ学費が増えます。
アングリカン系の学校は、小学校入学時から年間1万5千ドル位かかる所も多いです。
また、ハイスクールになると年間2万ドル以上かかってきます。
人気がある学校では、子供を妊娠中から申し込んだとか、生まれたらすぐに申し込んだ。
などという噂も聞きます。
しかし、これも勿論学校によりますので、子供がある程度の年齢にならないと、受付を行わないという学校もあるのです。
娘は、小学校低学年ですが、今のうちに評判の良いハイスクールに申し込んでおこうと思い、あるカトリック系のハイスクールを見学しに行きました。
そこで、申し込みの基準を尋ねたら、以下のように回答されました。
まずは、必ずしも先着順ではないとの事。
例えば、順番があったとしても、うちの娘よりも優先順位が高い生徒が後から申し込んだ場合は、その優先順位が高い生徒が優先的に選ばれるという事でした。
とあるカトリック学校の優先順位
(カトリック系では、似たような優先順位が多いと思います)
1. 兄弟姉妹がその学校の生徒である
2.親や祖父母がその学校の卒業生である
3.子供がカトリックである(洗礼を受けている)
4.親がカトリックである
ほほう。
うちはどれにも当て嵌まらないので、優先順位がメッチャ低い事になります。
子供を学校に入れる為に洗礼を受けさせる家庭もあるようですしね。
しかし、両親がカトリックなら問題ないでしょうが、ウチは抵抗がありました。
という事は、いくら先に申し込んでおいても、後で申し込んだカトリックの生徒に簡単に抜かれてしまうという事ですね。
ここは学校のスコアも高く、学費もリーズナブル(年間約1万ドル)なので、人気も高いのですが、優先順位を聞いた途端に、諦めました。
子供が自分から進んでカトリックになりたいなら良いですが、学校入学の為にカトリックになるというのは気が進まなかったのです。
そして、今度はアングリカン系のハイスクールに見学に行きました。
学費は年間約2万ドルですが、この学校は完全に申込順(先着順)で決まるとの事でした。
スコアも高く、評判も良いので、ここに申込しようかなと思ったのですが、不安点がありました。
それは、学校の生徒数が少ない事です。
1学年が50人なのです。
前述のカトリック系の学校は、1学年が150人でした。
50人だとすると、クラス替えをしても、大して代わり映えはしません。
女子高なのですが、もしこの50人の中で、上手くいかなかったらどうしよう?
と不安に思ったのです。
というのは、この学校は寄宿舎があるのですが、最近、中国からの留学生が増えており、50人中の10人は中国人留学生なのです。
(寄宿舎の代金も入れると、年間で5万ドル以上かかりますので、中国富裕層のお嬢様ですね)
となると、娘はハーフですが、もしアジア人グループで固まった場合には、この中国人グループの中に入っていくのも難しいかもしれないと思ったのです。
それ以外は、白人系が圧倒的に多いですし。
どうも偏りが気になりました。
まあ、今の小学校では、何人とでも仲良くやっているので、良いのですが。
そして、今の小学校でもやはり学年で50人位なのです。
ですが、中学生以上となると、多感な年ごろになりますからね。
もう少し人数が多い方が、友達の選択肢も広がりますしね。
という事で、この学校は、見送る事にしました。
来月は、やはりアングリカン系の男女共学(私立は女子校か男子校が多いので、ハイスクールで共学は少ないです)のハイスクールを見学に行きます。
あくまでも、私が調べた学校での範囲ですが、まとめると下記になります。
(この2校以外にも電話で問い合わせしました。)
◆カトリック系の学校は、カトリック教徒が優先
人気のある学校では、カトリック教徒以外だと入りずらいです。
しかし、そこまで人気がない学校でしたら、簡単に入れたりもします。
また、小学校でしたら、入学時には入れなかったが、2年生や3年生になったら空きが出て入れた。
という話も聞きますので、入学時に入れなかった方で、どうしても入りたい場合は、常にコンタクトを取っておくと良いですね。
◆アングリカン系の学校は、申込先着順が多い
アングリカン系は、そこまで宗教色が濃くなく、特にアングリカン優先でもないようです。
なぜ、私立のハイスクールが人気があるのかというと、課外活動が盛んだからです。
オーストラリアの学校は、いわゆる部活が無いのですが、これは地域のクラブに所属して活動するからです。
学校単位で甲子園とか全国高校大会とかではないのです。
しかし、私立の場合は、有名私立同士の対抗試合などがあるのです。
部活とは少し違いますが、課外活動としてスポーツや音楽、演劇などができるのです。
私などは、中学の部活で夜の8時まで練習とかやっていましたので、中学生から帰宅部というのは、ちょっと考えてしまいますね。
公立学校だと、学校主体の課外活動が少ないので、個人的には私立が良いなと考えています。
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